2019年1月21日月曜日

応用コンピュータ演習

秋学期に行っていたコンピュータ演習が終了した。4回分は自分の担当だった。最後の1回は、前任者の方が用意していた課題を変更し、ImageJマクロによるプログラミングを行うことにした。バイオ系の研究であっても、プログラミングは必須の技術になりつつある。しかしながら、プログラミングに触れる機会は、特に学部生の段階ではほとんどない。これは研究環境の変化に教育カリキュラムが追いついていない一例だと思う。ImageJによる画像解析は15回の演習のうち4回あるが、そのうちの1回にマクロを使った簡単なスクリプトを書いて、複数画像を一括で処理する体験をしてもらおうと考えた。主担当のK先生からは準備段階で、「最後なので、難しい課題で多少混乱があっても大丈夫ですよ」というありがたいお言葉を頂いた。サンプルスクリプトは30分程度でできたが、これを説明する資料を作る段階で「あれもこれも、このことも説明しないと分からないよな・・。」と、1回の枠に収めるのはなかなか難しいということをじわじわと認識した。演習では主に、

  • プログラミングとコードとは何か?
  • プログラミングのプロセス(コードを書く、実行する、デバッグする)
  • PATH
  • 変数
  • forループと制御構造
の各要点を理解してもらえるような内容にするべく努めた。手引きの資料も作って印刷し、参考にしてもらえるようにして、今日演習当日を迎えた。途中までは割と順調にいっているように思えたが、だんだん時間が押してきて最後の方は説明もそこそこに、サンプルスクリプトを表示して、デモで自分のPCでマクロを動かして終了した。最大の敗因はPATHを上手く書けない学生が続出して見て回るのに時間を取られたことだろう。Step-by-stepでスクリプトを書いていったが、順調に進めていく学生がいる一方、パスが通っていなくて結果が出ない人もそれなりに出現してしまった。パスについての内容はバッサリ切ってカレントディレクトリで全て行えばよかったかもしれない。帰り際にK先生からは、穴あきのサンプルスクリプトを作って埋めさせれば良いかもしれないとアドバイスを受けた。また、「いつも、最初の時に多すぎた内容を次年度以降分割していくんですよ」と励ましの言葉をいただいた。ご助力に感謝するとともに、最後の説明が不足してしまった学生には真に申し訳なく思った。でも、プログラミングの演習は予想以上に教えていて楽しかった。